意外と知らない!?肺炎の症状と分類について解説

肺炎

背景
はじめに

日本人の3大死因といえば、①脳血管疾患 ②悪性腫瘍 ③心疾患でした。

しかし、2011年の厚生労働省が公表した人口動態統計によると、脳血管疾患を抜いて肺炎が第3位となりました。このように肺炎が増加した要因として、高齢化の影響があると考えられます。

肺炎は免疫力が低下する65歳以上では発症率・死亡率がとても高くなります。今後も高齢化社会に進んでいく中、肺炎の知識は必要不可欠になります。

炎症性疾患
肺炎の概要

肺の炎症性疾患の総称のことです。一般的には細菌やウイルスなどの病原体が肺に侵入して感染し、肺に急性炎症が生じることを指します。

炎症と局所症状
肺炎の症状

全身症状

  • 頭痛
  • 発熱
  • 全身倦怠感

身体症状

  • 脈拍(PR)上昇
  • 呼吸数(RR)上昇
  • 脱水症状

一般検査

  • 白血球(WBC)上昇
  • CRP上昇
  • LDH上昇

呼吸器症状

  • 呼吸困難
  • 咳嗽
  • 胸痛 ※胸膜への炎症時

フィジカルアセスメント

  • 打診では濁音
  • 触診では声音震盪
  • 聴診では断続性ラ音
    -水泡音(coarse crackles)
    -捻髪音(fine crackles)

細菌性と非定型
肺炎の分類

肺炎

肺炎の分類

両者の異なる点
細菌性肺炎と非定型性肺炎

細菌性肺炎 非定型肺炎
症状 咳嗽、発熱、喀痰 乾性咳嗽
一般検査 白血球↑↑ 白血球→or↑
AST、ALT↑
胸部X線 肺胞性陰影 間質性陰影
肺胞性陰影

肺炎の場所
肺炎の形態学的分類

肺炎

肺炎の形態学的分類

肺胞性肺炎とは肺実質、つまり肺胞の中や肺胞上皮に炎症を起こしたものです。間質性肺炎とは肺の間質に炎症を起こしたものです。大葉性肺炎とは感染力が強いために炎症が肺の一葉を冒す肺炎ことです。

一方、気管支肺炎とは気管支の走行に沿った肺炎で、区域単位(S1,2,3,….)で起こる肺炎のことです。

病院の中か外か
肺炎発症の場所による分類

肺炎

肺炎発症の場所による分類

市中肺炎(CAP)とは病院の外で日常生活をしていた人が発症した肺炎のことです。入院後2日未満で発症した肺炎のこともいいます。

院内肺炎(HAP)とは入院後2日以降に新たに発症した肺炎のことです。

医療・介護関連肺炎(NHCAP)とは医療ケアや介護ケアを受けている患者が発症する肺炎ことで、市中肺炎と院内肺炎のちょうど真ん中ぐらいに位置しています。

参考書籍

1)岡庭豊(2016)『病気がみえる vol.4 呼吸器 第2版』pp.118-pp.120, メディックメディア.

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