右心不全の症状とは?様々な症状が出現する理由とは?

今回は前回に引き続き心不全について記載していきたいと思います。

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心不全の原因と発症機序とは?

心不全の発症機序には前負荷と後負荷が関与しています。

詳しくは前回の記事をご参照ください。

心不全
心不全とは?どんな負荷が心不全を引き起こしてしまうの?

右心不全の症状とは?

心不全には様々な症状が出現します。また、心不全には右心不全と左心不全があり、それぞれ症状は区別して考えなければなりません。

なので、たくさんある心不全の症状は、しっかりと理解をして覚えていくことが重要になります。

左心不全の症状はこちらを参考にしてください。

参考

左心不全
左心不全の症状とは?様々な症状が出現する理由とは??

右心不全の症状

  • 頸静脈怒張
  • 浮腫・腹水
  • 体重増加(2kg)
  • 肝肥大
  • 右季肋部痛

頸静脈怒張が出現する理由は?

頸静脈とは脳や頭部の血液が心臓へ戻る際に通る静脈のことで、内頸静脈と外頸静脈があります。

頸静脈怒張

右心不全に陥ると血液を肺動脈へ送るポンプ機能が低下しますので、血液がどんどん渋滞(うっ帯)していってしまいます。

そのため、右心室右心房上大静脈の順に渋滞していくと上大静脈へ流れ込む頸静脈にも渋滞が起こってしまいます。

その結果、本来なら目に見えない頸静脈が目に見えるようにパンパンに張ってしまうのです。

浮腫・腹水が出現する理由は?

浮腫とは細胞外液が血管外やリンパ管外に漏れ出して皮下組織に溜まってしまう状態のことです。

浮腫

右心不全の場合、前述したように肺動脈へ送るポンプ機能が低下しますので、右心室右心房下大静脈の順に渋滞していきます。

下大静脈とは四肢の血液を心臓へ戻す際に通る静脈ですが、下大静脈が渋滞してしまうとその末梢にある毛細血管まで渋滞してしまいます。

毛細血管が渋滞すると毛細血管内圧が上昇して、血管内の水分を血管外へ押し出そうとする力が働いてしまいます。

その結果、血管外へ細胞外液が漏れ出し、浮腫が生じてしまうのです。

体重が増加してしまう理由は?

右心不全により毛細血管内圧が上昇して、浮腫や腹水が出現するとその分、体重は増加してしまうためです。

ただし、左心不全でも体重増加は生じます。

左心不全に陥ると大動脈へ血液を送る力が弱くなります。その結果、大動脈から全身への血液供給が乏しくなります。

全身とは四肢の筋肉や臓器のことを指しますが、腎臓への血流も低下してしまいます。

腎血流量が低下すると尿排出に障害が生じ、尿量が減少してしまう結果、水分が体内に残って、体重が増加してしまうのです。

肝肥大が出現する理由は?

肝肥大(肝腫大ともいう)とはその名の通り肝臓が正常よりも大きく肥大してしまうことです。

正常な肝臓の場合、肝臓の下端は右肋骨縁と重なりますが、肝肥大になると肋骨縁よりも下まで肝臓が下がってきますので、肝臓を直接触診することができます。

右心不全になると前述している通り、右心室→右心房→上・下大静脈の順で血液の渋滞が起こってしまいます。肝臓は下大静脈へ血液を流入しますが、下大静脈が渋滞すると静脈血を流入させることができず、肝臓に血液が滞ることでパンパンに肥大してしまうのです。

右季肋部痛が出現する理由は?

 

まず、右季肋部とはいわゆる鳩尾(みぞおち)の右側に当たる部分です。

ここに疼痛が出現することを右季肋部痛といいます。

季肋部

右季肋部の背側には肝臓が位置しています。この肝臓は線維性結合組織の被膜が覆っていて、肝臓を保護する役割を担っています。

前述した肝肥大(肝腫大)を起こすと線維性結合組織の被膜も伸張され、伸張痛を引き起こして、右季肋部付近に疼痛が発生してしまいます。

つまり、右季肋部痛とは肝被膜の伸張痛なのです。

今日のリハゴリ俱楽部

右心不全

  1. 右心不全に陥ると右心室→右心房→上・下大静脈に血液の渋滞が生じてしまう。
  2. 頸静脈怒張とは上大静脈の血液渋滞を表している。
  3. 浮腫や腹水、肝肥大は下大静脈の血液渋滞を表している。

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