頭頂葉の各局在を水平断画像で診る方法とは?【MRIを中心に解説します】

この記事では前回の内容に引き続き、頭頂葉の各局在を水平断画像で診る方法について記載していきたいと思います。

その他の大脳皮質各局在を水平断画像で診る方法に関しては、以下をご覧ください。

前頭葉,脳画像,MRI
前頭葉の各局在を水平断画像で診る方法とは?【MRIを中心に解説します】
側頭葉,MRI,脳画像
側頭葉の各局在を水平断画像で診る方法とは?【MRIを中心に解説します】

頭頂葉とは?

頭頂葉(Parietal lobe)は、身体の体性感覚と他の感覚統合・認知を司る領域になります。頭頂葉の中でも、一次体性感覚野と頭頂連合野が特に重要とされています。

頭頂葉は、他の3つの葉と隣接しています。

前頭葉とは「中心溝」を境界として、後頭葉とは「頭頂後頭溝」を境界として、側頭葉とは「sylvius裂(外側溝)」を境界として、それぞれ接しています。

大脳半球外側面

頭頂葉の種類とは?

頭頂葉は大きく以下の2つに分けることができます。

  • 体性感覚野
  • 頭頂連合野

体性感覚野とは?

体性感覚野は2つに分けることができます。

  • 一次体性感覚野
  • 二次体性感覚野

一次体性感覚野は、反対側の体性感覚を司り、その感覚刺激を受け渡すのが二次体性感覚野になります。

頭頂連合野とは?

頭頂連合野は2つに分けることができます。

  • 上頭頂小葉
  • 下頭頂小葉
上頭頂小葉は、一次体性感覚からは感覚情報を、後頭葉からは視覚情報を受け取り、それぞれ統合されます。

感覚情報の統合では、自己身体情報を把握することにより、空間内での体の位置や運動に関する情報を認識します。

視覚情報の統合では、立体視や空間における感覚における感覚に関わります。

また、下頭頂葉は2つに分けることができます。

  • 縁上回
  • 角回
縁上回は体性感覚連合野から感覚・視覚情報を受け取って物体認識に関与します。角回は後頭葉から「言語」に関する視覚情報を受け取って、読み・書き・計算などの動作に関与します。

優位半球の角回、すなわち左角回が障害されたときにゲルストマン症候群を呈するといわれています。

ここでは、ゲルストマン症候群の詳細は省きますが、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ゲルストマン症候群
ゲルストマン症候群とは?評価やリハビリの方法とは?

 

では、それぞれのMRI上での見かたについてお伝えしていきます。

体性感覚野を見つける方法とは?

体性感覚野は、一次体性感覚野と二次体性感覚野に分けることができます。体性感覚野は、中心溝の後方に位置していて、ブロードマンの脳地図では3・1・2野の領域を占めています。

体性感覚野

このような位置にあるため、中心溝を見つけることがとても重要になります。

中心溝
脳画像で中心溝を簡単に見つける方法とポイントとは?

 

中心溝を見つけるとその後方にあるのが体性感覚野になります。また、その前方部は一次運動野になります。

T1強調画像

体性感覚野

上頭頂小葉を見つける方法とは?

上頭頂小葉(Superior parietal lobule)は、大脳の外側面にある脳回の1つで、中心後回の後方に位置しています。ブロードマンの脳地図では5・7野の領域を占めています。

上頭頂小葉

このように上頭頂小葉は、中心後溝を境にして中心後回と、頭頂間溝を境にして下頭頂小葉と隣接しています。

つまり、MRI水平断像では中心後溝と頭頂間溝を見つけ出すことがとても重要になります。

頭頂葉
脳画像で頭頂葉を詳しく評価する方法とは?

 

T1強調画像

頭頂小葉

下頭頂小葉(縁上回・角回)を見つける方法とは?

 

下頭頂小葉(Inferior parietal lobule)は、頭頂間溝の水平部分の下方、中心後溝下部の後方に位置しています。縁上回と角回からなり、ブロードマンの脳地図では縁上回は40野、角回は39野の領域を占めています。

下頭頂小葉

上頭頂小葉

縁上回、角回ともに側頭葉レベル、半卵円中心レベルで見ることができます。また、縁上回は外側溝後枝を、角回は上側頭溝を囲むように存在しているので、この2つの脳溝を見つけることがとても重要になります。

しかし、この2つの脳溝(外側溝後枝・上側頭溝)は下頭頂小葉がみえるレベル(側頭葉レベル・半卵円中心レベル)では見つけにくいので、島がみえる側頭葉レベルのスライスで、まずランドマークである脳溝(外側溝後枝・上側頭溝)を見つけます。

そして、その脳溝を側頭葉レベルや半卵円中心レベルまで追っていき、縁上回と角回を見つけていきます。

頭頂小葉

島

島の後方から外側へ向かって出ている脳溝が外側溝後枝で、その後方にある脳溝が上側頭溝になります(下図参照)。

島レベルのスライス

外側溝後枝

この大脳基底核レベルで外側溝後枝と上側頭溝を見つけてから半卵円中心レベルまでスライスレベルをあげていき、脳溝を追って行くことで、半卵円中心レベルでの外側溝後枝・上側頭溝を見つけ出していきます。それらの脳溝を見つけることができれば、あとは解剖学的位置関係に沿って、縁上回と角回を見つけていきます。

つまり、外側溝後枝を取り囲むように存在しているのは縁上回なので青色は縁上回、上側頭溝を取り囲むように存在しているのは角回なので緑色は角回となります。

T1強調画像

縁上回と角回

今日のリハゴリ俱楽部

  1. 体性感覚野は中心溝の後方に存在しているため、中心溝の同定が鍵となる。
  2. 中心後溝と頭頂間溝を見つけることができれば、体性感覚野と上頭頂小葉、下頭頂小葉を区別することができる。
  3. 角回と縁上回を見つけるには、まず大脳基底核レベルで外側溝後枝・上側頭溝を見つけて、それを追従しながら半卵円中心レベルまでスライスしていく。そして、その脳溝を頼りに角回と縁上回を見つける。

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